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経済的不平等と抑うつ症状との関係は国内外の研究で示唆されていましたが、脳内のどのようなメカニズムが関係しているのかは不明でした。そこで情報通信研究機構脳情報通信融合研究センターでは、相手から提案されるお金の配分を受け入れるか拒否するかを判断する課題を被験者に実施し、自分の配分と相手の配分の差に対する感情の働きを調べました。その結果、大脳皮質下の扁桃体と海馬の中の小さな部分が不平等に反応して活動し、その活動パターンから現在および1年後の抑うつ傾向が予測できることが明らかになりました。経済的な不平等とうつ病傾向の関係において扁桃体と海馬が果たす重要な役割がNature Human Behaviour誌で報告されています。

（2017年10月）