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2018年10月19日

働く人のうつ病には上司の支援が大切

うつ病などを抱える人の多くが管理職や同僚たちの偏見を恐れて、精神的な悩みを隠そうとしています。そこで、欧米やアジア、アフリカなど15カ国の従業員や管理職16,018人を対象に、うつ病に悩む従業員に対する管理職の反応と支援について調査が行われました。うつ病の従業員に対する管理職の対応は国によって大きなばらつきがみられました。例えば、うつ病の従業員を支援した経験があると回答した管理職の割合は多くの国で50%を超えていましたが、日本は16%と最も低く、次いで韓国でも28.7%とアジア地域で低いことが分かりました。また、管理職が従業員とうつ病について話し合うことを避ける傾向が最も強かったのも、アジア地域の国々でした。管理職が従業員のうつ病と積極的に関わらない傾向が強い国では、積極的に支援する割合が高い国と比べて、うつ病を抱える従業員が仕事を休む頻度が高いことがわかりました。調査データを分析した結果、管理職の支援があれば、うつ病の従業員が仕事を休む頻度が減る可能性のあることが明らかになりました。この研究結果は英国の研究者らによってBMJ Openに報告されました。

(2018年8月)

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