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2019年08月08日

うつ病と居住地の標高とは関連があるようです

居住する場所の標高が高くなるにつれて、うつ病や自殺のリスクが増えることがいくつかの研究で明らかになっています。では、標高の高い場合へ移動すると、精神状態にどのような変化がみられるのか、医学生3,731人を対象に米国で調査が行われました。うつ病の程度は9項目からなる質問紙(PHQ-9)を用いて、不安の程度は7項目からなる質問紙(GAD-7)を用いてそれぞれ評価しました。標高900メートルを超える地域では、PHQ-9合計スコアおよびPHQ-9自殺念慮スコアが有意に高く、標高との関連性が示されました。標高の低い場所から高い場所へ移動した場合は、PHQ-9合計スコア、GAD-7スコア、PHQ-9自殺念慮スコアが高くなり、標高の高い土地への移動が、うつ病、不安、自殺念慮の症状を強めることが示唆されています。この研究結果は2019年のInternational Review of Psychiatry誌オンライン版で報告されました。

(Kious BM, et al. Int Rev Psychiatry. 2019 May 14:1-9. オンライン版)

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