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2019年08月08日
中年女性は身体能力の低下にご用心
客観的に測定された身体能力が中年女性のうつ病や不安と相関関係を示すか否かを明らかにするためにシンガポールで研究が行われました。定期的に婦人科医療を受けている健康な女性(45~69歳)の健康状態、既往歴、生活習慣、身体能力などの記録を収集し、うつ病および不安の状態を調べました。上半身の身体能力は握力の強さで評価し、下半身の身体能力は椅子立ち上がりテストにかかる時間の長さで評価しました。1,159人の女性のうち181人(15.9%)にうつ病あるいは不安症が認められました。収集したデータを分析すると、握力が弱く椅子立ち上がりテストにかかる時間が長い女性は、うつ病および/または不安症の症状が進んでいました。シンガポール人の中年女性では上半身と下半身の弱さはうつ病および不安症と関連しており、身体能力を強化する運動がうつ病や不安症を軽減するかどうか、さらなる研究が必要です。この研究結果は、2019年のMenopause誌オンライン版で報告されました。
(Ganasarajah S, et al. Menopause. 2019 Jun 3. オンライン版)