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肥満とうつ病との関係に関するほとんどの研究は肥満の定義にBMI［体格指数＝体重（kg）÷身長（m）の2乗］を使用しているため、過体重が脂肪の重さによるものか脂肪以外の重さによるものかの区別がされていませんでした。そこでデンマークの研究者らは、英国バイオバンクやその他の国際的研究機関が解析した80万人にも及ぶデータを使用して、脂肪の重さ、脂肪以外の重さおよび身長とうつ病との関連性を調査しました。その結果、脂肪の重さと低身長がうつ病のリスク因子で、脂肪以外の重さはリスク因子にならないことが示唆されました。これらの結果は、うつ病の病因における身体測定方法について新しい知識を提示しています。本研究結果は、脂肪量を減らすことでうつ病のリスクが低下することを示唆しており、肥満の減少を目的としたさまざまな対策を後押しすることになると2019年のTranslational Psychiatry誌で報告されました。

（Speed MS, et al. Transl Psychiatry. 2019 Aug 5;9(1):184.）