うつ病の検査・診断

うつ病を診断するには、まず身体の診察や血液検査などを行って身体的な問題によってうつ病に似た症状が起きている可能性を調べます。必要であればCT、MRI、SPECT検査などを加えます。抑うつ症状が身体疾患によるものであれば、身体疾患の専門医と連携をとって、まず身体疾患の治療を検討し、また、身体疾患の治療とうつ病の治療の組み合わせについて配慮します(例:身体治療の薬と抗うつ薬の飲み合わせなど)。

症状がうつ病の診断基準を満たし、それが身体疾患や身体治療薬によるものでないことが確認されると、うつ病と診断され、薬物療法や精神療法(カウンセリング)をはじめとする治療が開始されます。

各種検査 ・身長体重、尿・血液検査(肝・腎機能、甲状腺機能など)、心電図、など・脳は検査、CT、MRI、SPECT検査→抑うつ症状が他の身体疾患によるものかどうか確認 各種検査 うつ病の診断基準に基づいて質問します。→抑うつ症状がうつ病の診断基準を満たしているかどうか確認 診断 抑うつ症状が他の身体疾患やその治療薬の影響を受けている場合→治療 身体疾患を治療します。薬剤の影響がある場合は投薬中止あるいは変更を考慮します。うつ状態が重症であれば抗うつ薬療法を併用します。 診断→他の身体疾患やその治療薬が関係していない場合。うつ病の診断基準を満たす場合→抗うつ薬などの薬物療法や精神療法をはじめとするうつ病治療を考えます。

監修:中村 純 先生

(産業医科大学名誉教授)

更新日:2021年5月10日