「うつ病」は早期発見、早期治療が大切です。

主治医を決める
うつ病の治療は、まずは医療機関を選ぶことから始まります。うつ病は、精神科、神経科、精神神経科、心療内科、メンタルクリニックなどの名前を掲げている病院やクリニックで診察を受けることができます。 どの病院やクリニックにしたらよいか迷った場合はかかりつけ医に相談して、紹介してもらうのもよいでしょう。うつ病の方は心身ともにエネルギー不足になっていますので、移動時間・距離が少なく、なるべく通いやすい地域が望ましいといえます。
問診
問診前の患者さんに記入してもらうものとして、厚生労働省は「心の健康度自己評価票」を提案しています。
医療機関によっては、この評価票に基づいた質問票が用意されていることもあります。いくつかの質問に「はい」か「いいえ」で答え、その結果に応じて問診がなされます。この際、現状を率直に記入することが大切です。
質問票例
1 | 毎日の生活に充実感がない | はい | いいえ |
---|---|---|---|
2 | これまで楽しんでやれていたことが、楽しめなくなった | はい | いいえ |
3 | 以前は楽にできていたことが今ではおっくうに感じられる | はい | いいえ |
4 | 自分は役に立つ人間だと思えない | はい | いいえ |
5 | わけもなく疲れたような感じがする | はい | いいえ |
6 | 死について何度も考えることがある | はい | いいえ |
7 | 気分がひどく落ち込んで、自殺について考えることがある | はい | いいえ |
8 | 最近(ここ2週間)ひどく困ったことや、つらいと思ったことがある | はい | いいえ |
質問票のほかに、医師は現在の症状や困っていることなどを聞いて、うつ病の段階や、うつ病以外の病気の有無を診断します。病状を医師に正確に伝えるために、1日の行動/生活習慣や、日常生活において支障をきたしていることなどをメモしておくとよいでしょう。
できればご家族と一緒に来院することが望ましいです。ご本人とご家族の両面から話を聞くことで、医師は病状をより良く把握できます。また、うつ病について家族に理解してもらうことで、日常生活での不安が減り、服薬や生活のサポートを受けることができるようになります。
医師による問診の例
- どんな症状がありますか
- 症状はいつごろからありますか
- 症状が出てから生活はどのように変わりましたか
- 身のまわりの環境は変わりましたか
- 仕事、学業、人間関係などでストレスになっていることはありますか
- 家族や育った環境についておしえてください
- アルコールや喫煙の有無、量をおしえてください